地下アイドルにハマった話

こんにちは。地下アイドルにハマっていないはらしです。

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今年も終わりだけど何か面白い事あったっけか〜と頭の中を巡らせていると2秒で見つけた。いっぱいあった。

 

昨年は某クソウイルスのせいで全部が上手くいかなかった。何で関東に引っ越してきたんだ????充実したオタクライフを送るためだろ????なんで今日も在宅してんだ????空白の予定と中止を余儀なくされるライブを見て常にそう考えていた。

 

だが、今年は違った。

ライブがいっぱいあった!

2次元コンテンツの中でもブシロードくんは強かった。D4DJに限っても月一あるいはそれ以上の頻度でライブをしてくれていて、俺にとっての希望でしかなかった。

端からオンライン開催のライブや自主的に中止延期をしているコンテンツに対しては冷笑を浮かべていた。

 

月一以上のライブに時々遠征。ミリRASD4DJ+‪α‬を追う理想のオタクライフに、俺は満足していた。

飽きそうな雰囲気もなかったので、少なくとも今年はこの3大コンテンツが俺の欲を満たしてくれると、そう確信していた。

こうして今振り返ってもまあそれは間違いでは無かったのだけれども、、

 

 

人間の欲は底知れない

憧れていた理想が現実になった途端、もう一段階上の理想を追い求めてしまう。入手困難で需要の高いチケットを持っていても座席ガシャの結果に嘆くように、自分でも無意識のうちに更なる充実感を欲するようになっていた。

 

そんな中、とある曲に出会ってしまった。

 

5月

人生の分岐点①

 

TLにいるオタクのNowPlayingを拾って曲集めをすることが多いのだが、この日はNEO JAPONISM(以下ネオジャポ)の「rewind the story」という曲を拾った。

https://youtu.be/hEA9YqW_heg

強かった。とても強かった。

性癖である低音響くバチバチ系ロック調の音に加え力強く伸びのある歌声に思わずひっくり返ってしまった。と、ここまではよくある話なのだが、1番驚いたのはアイドル曲であること。アイドルの曲と言えば明るく元気で好き好きキャピキャピのイメージしか無かったので、まるで異世界を覗くかの気分であった。

まあグループによってはそういうバチバチ系の曲が1個くらいあっても不思議ではない。このグループもきっとそうなのだろう。偉いことにサブスクに力を入れてくれているようで、念の為に他の曲も再生してみた。

強かった。とても強かった。

自分の中の常識が覆された。どうやらバチバチ系性癖楽曲ばかり歌うアイドルグループが存在していたらしい。そんで更に偉いことにネオジャポは高頻度で配信ライブを行っており、尚且つ全部アーカイブがあった。興味津々の俺は毎日のように動画を視聴し、つよ曲欲を満たしていた。

 

曲聴く→動画見ると来て次はどうする?

そう、ライブでしょ。強い音は強い音響で聴いてなんぼよ。

タイミングのいいことに、知ってから約2週間後にライブがあるではないか。お値段なんと1000円!w初めてのジャンルで文化も規模も何もかも全く分からなかったが、無駄に行動力のあった俺は足を運んでみることにした。ついでにオタク誘ったら来てくれてちょっと安心。

 

初めてライブハウスに来た。120-150人キャパだろうか。分かりにくい入口にタバコ臭い会場、怖そうなお兄さんに顔質の違うオタクたち。好奇心と不安が混じり合い鼓動が速くなる。

 

結果

楽しかった。最初の印象通り、曲は強く歌も上手かった。1番驚いたのは文化の違い。2次元声優コンテンツとは違い、基本的に腕は上げない。推しのパートや振りコピをする時にしか腕を動かさないらしい。振りコピ文化もD4DJで若干嗜む程度なので不慣れではあったが、初見で分かる範囲でやってみるとまあ楽しかった。予定が合えば暇つぶし程度にまた来てもいいかもしれない。

 

 

ここで止まれたら良かったのに

 

 

2ヶ月くらいはネオジャポだけで満足していた。無銭ツアーとかやっててクソ偉いな〜〜〜と思いながら時々足を運んでいた。ネオジャポの知名度人気度は地下界で上の下あたり(体感)で、これほどのグループが無銭でライブをすることはほぼ無い。格安で楽しめる趣味を求めていた俺には最適の場所であった。

 

7月

人生の分岐点②

 

天才である俺は天才的な閃きをした。

強い曲もっと地下に埋まってるんじゃね?

どうやって検索したかは忘れたが、PRSMIN(ぷりずまいん)という何か強そうなグループをみつけた。今年結成したばかりの新しいグループらしい。

https://music.apple.com/jp/album/prism-incident-by-love/1566260242

↑りんご音楽リンク

3秒だけでいいので「spectrum」のイントロを聴いて欲しい。ネオジャポとはまた違う疾走感のあるメロディーに軽快で心地の良い楽器音、垣間見える治安の悪い曲の雰囲気に惹かれてしまった。ありがたいことに他の曲も無事に刺さり、ウヒョヒョwwwと言わんばかりのキモオタスマイルを浮かべながら曲を聴き漁っていた。

 

まあ曲は確かに刺さったが、ライブに行くほどではn…

 

1000円!w

 

メインコンテンツが6月7月とオンラインライブ2本の現地が1本と若干リアルライブに飢え気味だった俺は行ってみることにした。俺は悪くない。チケ代安いのが悪いのだ。

 

結果

怖かった。本当に怖かった。

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俺が今までいた地下は地下では無かった。知らんオタクと揉みくちゃになって自分が楽しむのは勿論、同時にオタクを楽しませるのがライブなのだ。背中バンバン叩いてきたオタクは怖いオタクでも何でもなく、推しのパートで俺が高まるサポートをしてくれるクソ良い奴だったと後に気づいた。MIXというやつも初めて聞いた。知らない文化に戦いてしまったが、それ以上にこの世界への関心が強かった。クソウイルスで制限のある中、こうした何でもアリのライブは非常に価値ある体験であった。

後ろから来たオタクに潰されそうになったり、振りコピしてたら空中浮遊してるオタクに腕蹴っ飛ばされたりと多少の怪我もある現場だが、楽しそうでええやんで許せる俺は地下適合者なのかもしれない。

(そもそもコロナ前のライブハウスって全部こういう雰囲気なのか?という疑問はまだ解決してない)

 

 

ここで止まれたら良かったのに

 

 

8月

人生の分岐点③

 

地下アイドルは単独ライブがそう多くはない。他のグループとの合同ライブ、所謂対バンライブの割合が圧倒的に多い。最初は単独ライブだけ行けばいいやと考えていたが、ライブを欲していた俺は徐々に対バンライブに興味が湧いていた。薬物中毒者かな?

そんな中、ネオジャポがchuLa(ちゅら)というグループと対バンをやるらしい。対バンのチケ代も相場3000円程度と高くは無いので手を出しやすい。このときは後方席(100円)で入場した。後方席とはいえ自由席なのでそこそこ前にツッコめる。

https://twitter.com/h_r_s_p/status/1431825865839558660?s=21

 

先行がネオジャポ、後攻がchuLaという順番だった。ネオジャポでひと通り遊び終えた俺は全く知らないグループで楽しめるのか不安であった。正直興味無いしこのまま帰ってもいいんじゃね?とすら思っていた。

 

結果

めちゃめちゃ楽しかった。chuLaの曲は明るくアップテンポなものが多く、初見でも気分が高揚するような音で溢れていた。だが、1番驚いたのはダンスと観客の熟練度。次々に披露される目を惹くようなダイナミックな振り付けの曲と躍動的なオタクたちは、俺の心と身体をぶち上げるのに十分過ぎる刺激であった。

地下の文化にある程度慣れてきていたつもりではあったが、「え!そんなとこまで振りコピする??????」「推しジャンしてるオタク多すぎじゃね??????」と、さらに深い世界を見てしまったような気がした。現場によって全然色が違うのは本当に面白い。

この時ふと思ったのだが、地下アイドルは体力がエグい。ここまで続く動きの多い曲を息一つ乱さず笑顔で歌って踊り切るのは相当しんどいはず。しかし、彼女たちはライブのプロなのだ。ちなみに地下界隈殆どのグループが生歌で、歌詞や指示が見えるカンペ的なモニターはない。セトリも本人たちの頭に入ってる。多分ね。

https://youtu.be/-9w0KOTZYwc

 

このライブを通して俺の中で変化したことがあった。

もっと踊りてえ

chuLa現場は振りコピ極めてるマンがエグいくらい多い。理由はいくつか思い当たって、1つはライブ回数がクソ多い。メンバー募集要項に月10-15回ライブあるよーと書いてあり、界隈の中でもかなり多い方。オタクの熟練度が高くても不思議ではない。もう1つは振り付けが分かりやすい。ダイナミックである分細かい部分がそう多くなく、ちょっと動画見て練習すれば出来そうなものが沢山ある。チクチク言葉で言うと、他と比較してダンスが簡単とも言える。

この日をきっかけに振りコピに目覚めたのかもしれない。自分ももっとchuLa曲の振りコピ極めてもっともっとライブを楽しみたいと思った。それと同時に、「強い曲を浴びたい」から「現場で踊りたい」へチェンジしていった。

 

 

ここで止まれたら良かったのに

 

 

10月

人生の分岐点④

 

ここまで触れてなかったが、地下アイドルのライブは必ず特典会というものがセットになっている。特典会とはアイドルとチェキを撮ったりお話したり出来るイベントのことで、99%のオタクはこれにも参加する。相場は1000-2000円、接触時間は10秒のものもあれば1分以上のグループもある。

とはいえ、俺はアイドル個人には興味が無く無縁のイベントであった。

 

俺は楽曲のオタクである。好きな曲を探し求めていた末に立ち寄ったのがたまたまアイドルの曲だったというだけなのだ。決して地下アイドルのオタクではなく、その辺のオタクと一緒にされては困る。アイドルオタクはオタクカーストの中でも底辺に近い。アイドルとチェキ撮って接触してキャッキャしてるキモオタ君よりも自分は上の存在なのだ。

 

そんな意識もあって敬遠してるイベントであった。

そう、この日までは。

 

On the treat Super Season(以下OSS)というグループにハマっていた俺はこの日も現場に駆けつけていた。今までは休みの日かつ予定のない日にだけ通っていたのだが、この頃になると平日ライブにも手を伸ばすようになっていた。土日は地下で忙しいので、地下は平日に行くしかないのだ。

この日はbuGG(ばぐ)というグループとのツーマンライブで、いつものように振りコピしたりくねくねしたりして楽しんでいた。対バンは本当に沼。M@STERS OF IDOL WORLDがそこら中で開かれてるのと変わりない。

ライブが終わり、全く知らんグループだったけどくそ楽しかったなーw曲気になるなーwなんて余韻に浸りながらいつも通り即帰宅しようとしていた。だが、このライブハウスは出入口が狭く、客数によっては外に物販列を伸ばすこともよくある為、出るのに少し時間がかかりそうであった。スマホをポチポチしながら待っていると、俺はとんでもないことに気づいてしまった。あれ、ここ物販列じゃね?????やらかした。

帰宅しようと列に並んでいたら間違えてチェキ券を買ってしまった。

何を言ってるんだと思われるかもしれないが書いた通りだ。一瞬の気の迷い。列に気づいた時に抜け出すこともできなくはなかったが、判断が遅かった。いつかは「「「「「社会経験として」」」」」1回体験しておこうとは思っていた特典会。その1回をいつどんな形で使うかきっかけを探していたのかもしれない。完全に事故だったが、ここで使う決心をつけた。

 

いざ、戦場へ

 

ステージ上にいたアイドルがオタクと交流している異様な光景。普段の生活では決して顔面が交じり合わないであろう2人組がシート越し数十センチの距離でチェキを撮って会話をしている。そう、俺が今いる場所は地下アイドル現場なのだ。何回も通っていながら改めて実感した。初めての特典会参加にも関わらず、地下現場と言われてスムーズに納得できる光景がそこには広がっていた。

チェキ券購入→アイドルごとの列に整列→チェキ撮影→トークという流れらしい。特に推しという推しを作っていなかったので誰の列に並ぼうか少し考えていると、1人の顔が思い浮かんだ。小熊みらいさん。今日よくレスをくれた人だ。地下はレスが貰えて当たり前の世界ではあるが、自分のオタクにしかレスくれない子もいる。ハイトーンの髪色がマイブームなのと俺のような雑魚オタにも優しそうな顔付きであったのも決め手になった。

https://twitter.com/mirai_oss_/status/1470350303568752641?s=21

列に並んだ。緊張で生きた心地がしなかった。俺には早い、やっぱり止めようか。何度そう思ったことか。

 

結果

なんも覚えてねえ!w

初対面かつ顔のいい女と1対1でのお話。心臓の音がとても煩かったことだけは覚えている。ニックネーム名乗ったのと何で知ったのかくらいは喋ったのではないだろうか。心の底から楽しいと思える特典会ではなかったが、謎の充実感ともっと平常心で普通の会話がしたいという欲望が俺の頭を駆け巡っていた。特典会はオタク界のキャバクラ。

 

また、行くか。

社会経験として1人とチェキ撮るのはセーフ。そう言い聞かせながら6日後のライブのチケットを取った。

https://twitter.com/h_r_s_p/status/1451189794126458902?s=21

 

この日から先はもう察して欲しい。

手を握られて惚れた話、知らんオタクにチェキ奢ってもらった話、レス貰って咳止まらなくなった話、宿題チェキの話、チケット買いすぎてクレカ止まった話、オリオンビールにハマった話など多少語れるネタはあるけれど人生の分岐点とまではいかないため省略。

 

 

水は上から下にしか流れない。

イベンターノートさんによると、10月からの3ヶ月間で50現場行ってたらしい。2日で4地下行ったり、3-4日連続で行ったりした日も何度かあった。俺は悪くない。安いのが悪いのだ。

今までハマってきたコンテンツはそこそこ類似していて繋がりのあるハマり方だったのに対し、地下は完全に衝突事故であった。オタクのなうぷれを拾っただけなのに、僅か数ヶ月で地下アイドルとチェキを撮ってキャッキャしてるオタクに成り下がってしまったのだ。

だが、後悔はしていない。「人生楽しい」とツイートするくらいには人生が楽しくてしょうがない。強い曲や楽しい曲、強い音響に顔のいい女、人生に必要な要素はこれだけでいいのかもしれない。

アイドルオタクはクソという偏見も今はそれほど無く、最前管理部以外は基本みんな良い奴だと思っている。隣りあるいは後ろのオタクの推しの魅せ場でしゃがんだりスペースを空けたり等の文化も思いやりに溢れていてとても心地がいい。

 

秒で過ぎ行く日々。生きがいのある日々。俺が求めるオタクライフは今日も地下によって形成されている。

 

みんなもオタクのNowPlayingには気をつけて生活してくれ。

 

地下アイドルにハマったはらしより。